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    たがいに大好きだからこそ、すれ違うキモチ。(その4)

    大晦日と言うことで、田中エキスの『シスタープライス』の最終話をお送りします。

    (さっきあいつ泣いてたよな・・・)
    (なんで?)
    (やっぱり・・オレのせいなのか?)
    (オレが・・あいつの事避けてたからか? だからあいつを泣かせちまったのか・・・オレが・・・)
    深夜3時を過ぎた暗い部屋の中でベッドに入りながらも少年は眠ることが出来なかった。
    (いや!)
    (これでいいんだ! これで!)
    (あいつに恨まれたって・・これで・・・)
    (あいつのためなんだから・・・)
    シスタープライス(第5話)
    一方、傷心の少女は兄が起きてくる前に用事があると言って家を出て、公園のブランコに座りながら黄昏れていました。
    そして、始業時間に遅れた彼女は下駄箱の前で兄と顔を合わせます。
    体育のマラソンで外に出ようとしていた彼でしたが、妹に袖を掴まれるとそれを振り切ることは出来ず、二人きりになるために空いている資料室に行くのでした。

    ずっと黙ったままの妹を気にする兄。
    (ゆず・・何かスゲエ落ち込んでるみたいだ・・昨日も泣いていたし・・やっぱりいきなり避ける感じになったからか? だからあいつ泣いて・・・いや、ダメだ! これでいいんだ、これで! 恨まれたっていいんだ・・オレは!)
    (? アレ? そういえば何で鞄持ってるんだ・・ゆず。まさかいま来た所なのか学校に・・・でも今朝は早く出てったよな・・家から・・・なのになんでだ?・・なんで?)
    「ど・・どーした、ゆず?」
    「・・・・お兄ちゃん・・・好きな人できたの?」
    「え? え? ええ? すっ・・好きなっ・・え?」
    「ク・・クラスの髪の長い人・・・」
    「えっ・・ク・・クラスのっ? て?・・え? そ・・そんな好きなヤツなんていないよ! 何でそんな事いきなり・・・」
    「・・・じゃあ・・じゃあなんで・・・」
    俯いていた少女が顔を上げ兄を見据える。
    「なんで部屋にこないのよ。ずっと待ってるのに。今まで散々来たじゃん、なのになんで・・・なんでいきなり来なくなったのよ」
    「・・・・ごめん。オ・・オレは・・オレは最低なヤツだよな・・い・・妹の・・妹のお前に散々・・変な事を頼んで・・オレは本当に・・本当に最低なヤツだ・・・でも・・もう止める・・もう二度としない、お前に変な事は。絶対に! 二度としない、ごめんな・・・」
    「・・な・・なに言ってるの・・・イヤだ・・イヤだから・・私、そんなの・・勝手に決めないでよ一人で・・絶対にイヤだから・・・」
    「・・・・・」
    「お兄ちゃん・・私とした事が後ろめたいんでしょ。だから・・何もなかった事にしたいんでしょ」
    「え? いっ・・いや! 違っ」
    「でも・・・でも私はイヤだ・・・だって・・・」
    少女の瞳から涙が零れる。
    「好きなんだもん・・・お兄ちゃんの事・・・」
    「でっ・・でも、このままじゃ・・このままじゃ・・・」
    動けない兄の胸に飛び込む妹。
    「やだよ・・何もなかった事なんか・・・」
    「・・・・ごめんな・・ゆず」
    少年は泣いている妹と口づけを交わす。
    「オレが酷い兄貴で・・・ごめんな・・・」

    読者としてはなんともじっれたい会話ですけど、こういった逡巡は「近親相姦漫画」にとって必要なものだと思っています。
    少年は妹のためを思って「禁断の関係」を終わりにしようとしていますが、妹が指摘しているように世間の「常識」を意識して「後ろめたい」のも事実でしょうね。
    それでも彼女は「禁忌の愛」を求め、彼はそんな妹を拒絶することは出来ないのでした。

    授業中の学校で兄と妹は淫らに舌を絡ませ、少年はキスを続けながら妹のスカートを捲り上げ、パンティ越しに尻を揉みしだく。
    (柔らかい! ゆずの尻、スゲエ柔らか過ぎる!!)
    (尻だけじゃない! どこもかしこも柔らか過ぎて壊れるくらいに抱きしめたくなる!)
    (ダメだ!! ゆずと何もない普通の兄妹になるなんてムリだ! オレは・・オレはやっぱりダメな兄貴だ!!)

    「禁断の欲望」を受け入れた兄はもちろんこのまま妹とセックスをしますが、膣内射精まではしないのが彼らしいです。

    兄のクラスメイトがマラソンを終えて校舎に戻ってきている。
    「野尻のヤロー殺すぞ、まだ一時間目なのにスゲエだり~んですけど!」
    「罰ゲームとかってはしゃぎやがって!」
    「二時間目サボるか?」
    廊下から聞こえてくるそんな声を資料室に隠れながら聞いている兄妹。
    「一時間目・・サボっちゃったね・・・」
    「ん~・・」
    「お兄ちゃん・・・今日・・待ってるから・・・夜」
    少女がじっと兄の瞳を見つめる。
    「待ってるから・・・」

    「単行本版」では妹の言葉に兄が「ああ・・・」と返事して物語が終わるのですけど、実は「雑誌掲載版」とは少し違っています。
    シスタープライス(雑誌版ラスト)
    「一時間目・・サボっちゃったね・・・」
    「ん~・・」
    「二時間目もサボっちゃおうか!」
    気恥ずかしさを誤魔化すように少女が告げる。
    「え? いや・・でもオレ教室行って着替えなきゃ・・・」
    「いーじゃん、このままサボっちゃお!」
    「え―――・・」

    個人的にはこちらのパターンもいかにも「兄妹」という感じで好きですね。
    兄に愛されていることを確信したゆずは、「妹」として彼に接すると思うので。


    このブログも来年でなんと9年目。
    ネット世界の片隅でこれほど長く続けられるとは夢にも思っていませんでした。
    本当にありがとうございます。

    それでは皆様、良いお年を!



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