FC2ブログ

    Entries

    妹に溺れる

    (自分の気持ちを隠していたつもりはなかった)
    (ただ気づかなかった・・・)
    (まさか酒の勢いで小学四年の実の妹、心優しい弥子(みつこ)を犯してしまうなんて・・・・・)
    (真実を知った時、全てが遅すぎて)
    (自分にできるのは一つだけだったんだ)

    いくさりゅうじの『君のとなり』(単行本『サカリザカリ ―盛りざかり―』に収録)はそんな妹が中学生になった三年後の物語です。
    君のとなり
    親が共働きで弥子が赤ん坊の時から成長を一番に見てきた年の離れた兄。
    中学に入ってからすぐに体調不良を理由に休み続けて一ヶ月程自室に篭っている妹を心配しながらも彼は頼まれた物を買ってきてあげて、「ケガしてるとこ濡らしたくないの、だから優斗がして」と言われれば一緒に浴室に入り、「タオルはイヤ」という言葉に従って素手によって性器を含めた妹の未成熟なカラダの隅々まで洗う。
    「ねぇ、今の彼女とうまくいってるの?」
    兄の手によって小さく膨らんだ乳房を揉み洗いされながら問う少女。
    「え? どうして・・・」
    「だって、いろいろ女性と付き合ってはすぐに別れて、記憶なくなるまでヤケ酒してさぁ」
    「そうだった。いつも迷惑かけたスマン・・・」
    兄の指で秘裂の中まで洗われた妹が湯船に歩き出す。
    「明日、優斗のお仕事休みで何も予定ないでしょ?」
    「え?」
    「今の彼女ともう連絡取ってないの知ってるんだから」

    このお兄ちゃんは酒癖が悪くて失恋すると記憶がなくなるまで泥酔するんですね。
    まあ、それが冒頭に書かれた「三年前の事件」に繋がっているわけです。
    ただ、普段の彼は親代わりとして成長を見守ってきた妹に対して激甘で、「だからデートしよ、そしたら学校行ってあげる」と言われれば決して断らないのです。
    そんな彼はデートの途中の試着室で妹にフェラチオされたりするのですけど、それよりも衝撃的だったのは最近連絡が途絶えていた彼女からのメールでした。
    そのメールに添付されている画像は、幼い弥子を犯している自分の姿だったのです。

    「一ヵ月セックスしてないとこんなに濃いんだね、優斗の精子」
    試着室で兄の精液を飲み干した妹が肉棒から口を離して告げる。
    (そう、このデートは、一ヵ月前にした彼女とのデートと同じだった)

    「今日は楽しかった~~優斗も楽しかったでしょ」
    「弥子・・・聞きたいことあるんだけど・・・」
    兄妹のデートが終わり家の前まで帰ってくると、彼は携帯の画面を見せた。
    「・・ああ、それ見たんだ・・・・」
    動揺の色も見せずに少女が淡々と告げる。
    「私はただ今までの彼女に送りつけただけ。私と優斗の真実の関係をね」

    小学四年の時に弥子は酔った兄によって処女を奪われますが、兄はそれを覚えておらず、その後も彼女と別れるたびに酒を飲んでは妹を犯していました。
    そんなバカなという感じですけど、酒飲みってこういう「自分に都合の良い記憶喪失」がありがちなような気もしますね。
    普段は「優しい兄」である彼は泥酔した時だけ「禁断の欲望」を解放していたのです。

    「そんなのに慣れた時、優斗と彼女のデートを見たの。楽しそうにしてもどうせ別れるのに、私のところに優斗は戻ってくるのにって・・・」
    (――いっそ、それなら関係を晒してさっさと別れさせよう)と考えた少女。
    「いけないことしてるってわかっていたけど止められなくて・・・別れたら優斗は強く私を抱いてくれるからこれでいいと思ったの」
    「今までずっと・・・」
    「罪は償っているつもりだよ。今までの彼女の数だけ・・・だから」
    妹は手首に巻かれた白い包帯を見せる。
    「私は幸せになっていいんだよね」

    やっと「真実」に気づいた兄はそれを受け入れることを決意し、弥子の目の前で彼女に電話して「あなたと妹の関係を見ていろいろ考えて・・・それでも私はあなたが好きで! だからね、これからも私と―――」と言ってくれた相手に「悪い、もう弥子を離したくない!!」と宣言します。
    携帯が繋がったままセックスをする優斗と弥子。
    電話の向こうで「兄妹でそんなこと許されるわけないじゃない!!」と叫ぶ彼女に妹は「私、優斗の子妊娠してるの」と告げるのでした。

    (そう・・・)
    (幸せはある)
    車で学校まで妹を送ってあげた兄。
    「弥子ちゃん久しぶり、体調よくなったんだ」
    「うん」
    学校の友達と話しながら校門へと歩いていく妹の背中に彼は手を振る。
    (二人一緒だから見つけられる幸せ)

    「ねぇねぇ、あのカッコイイ人誰? お兄さん? いいな~~」
    「そうかなぁ」
    振り返って少女が兄を見つめる。
    「浅ましい人だよ」

    最後の辛辣な言葉と裏腹な妹の表情がとても印象的です。
    同じ単行本に収録されていた「父娘相姦漫画」の『自由研究もラクじゃない!』は特に語る必要もないおバカな内容でしたが、『君のとなり』のような作品が描けるのですから今後も期待したいですね。

    スポンサーサイト
    [PR]

    この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
    http://kinshinmanga.blog88.fc2.com/tb.php/708-ae6c57fa

    0件のトラックバック

    2件のコメント

    [C580]

    本当に「君のとなり」は傑作だよなぁ
    読んだのが何年前だったか思い出せないけど、その時から未だに解釈に悩み続けている
    自分にとっての答えが出せない
    俺の理想の解答に、俺の浅ましい願望が混じっているんじゃないかと疑ってしまう
    でも作者さんに「これはこういう意味で~」とか言われたいわけでもない
    こういう話が読みたいんだ。これぞ創作よ

    [C581]

    コメントありがとうございます!

    想像力が掻き立てられて、なんとも言えない余韻が残る作品ですよね。
    私もこういう物語が大好きです。
    • 2016-08-31
    • 大橋零人
    • URL
    • 編集

    コメントの投稿

    投稿フォーム
    投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

    Appendix

    プロフィール

    大橋零人

    Author:大橋零人
    FC2ブログへようこそ!

    月別アーカイブ

    フリーエリア

    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    ブログ内検索