(結局姉ちゃんは元に戻ってなかったな・・・)
(・・というか)
(世界がどうにかなっちまったのか?)
(病院にいたのもどうやら頭の怪我が原因じゃないみたいだし・・・)
(だからと言って姉ちゃんが別人になっちゃうのはどういう事なんだよ!)

前回紹介したように椿十四郎の『シスター⇔シスター』の「第2話」で姉B(世梨奈)とセックスをした少年ですが、異常事態に戸惑いながらも学校へ行きます。
そこで登場したのがクラスメイトの少女、神牙知。

彼女自体は元の世界と変わっていないようなのですが、彼が入院していた理由が変わっていました。
姉の裸を見て殴られたのではなく、泳げない彼が川で溺れていた神牙知の妹を助けた為という格好良い理由になっており、その感謝の気持ちが恋心となっていったのか彼女は保健室で少年とセックスをして電撃的に恋人になるのでした。
並行世界で突如としてモテモテになった彼ですが、下校時に野球部のボールが顔面に直撃し再び意識が飛んでいってしまいます。
(ああ・・またコレかぁ・・・)
(よりにもよってこんな時に・・!)
幽体のように空を漂いながら自宅を見つける少年。
(もしかしたら、このまま元の姉ちゃんの所に飛んでいってくれるかも・・・)
窓を覗くと、そこにいたのは眼鏡っ娘の姉、衣吹。
しかし、彼女はベッドの上でバックから突かれながら甘い喘ぎ声を上げていたのでした。

「なんだぁ、もう帰ってきちゃったのか・・・」
姉を犯していた男が彼に気づいて振り返る。
(えええええっ、オオぉ・・オ俺ェ・・・!?)
そこにいたのはパラレルワールドの「もう一人の彼」。
少年が(Bの世界)の世梨奈や神牙知とセックスしている間に、元の世界の姉を「パラレルネトラレ」されていたんですね。
どうやら衣吹には幽体化している弟Aの姿は見えていないようです。
「しょうがないな・・・今この体返してやるから、もう少しそこで待ってなよ」
弟Bがそう言って腰を動かせば、衣吹が淫らな艷声で応え、弟のペニスを愛しげに咥えて射精を喉奥に受けた。
(アアア~ッ、こいつ俺の姉ちゃんに何てことを・・・!)
「はいじゃあ最後におまんこするからね。奥まで見えるように開いて見せて・・・」
「はァい」
ついこの間まで処女だった衣吹が弟のペニスを秘穴の奥までぶち込まれて「禁断の快楽」に蕩けた顔を見せる。
「透ゥ・・? ん、あなた姉ちゃんのコトをこんなチンポ狂いにして・・タダで済むとォ・・ッ、ふぐ・・お・・っ、思ってるのぉ・・・・? このヘンタイ・・・・! んおォ」
弟Bによってすっかり調教されてしまった衣吹が膣内射精されると、弟Aの体が元に戻ります。
約束通り、弟Bが体を返したんですね。
目の前にはぐったりした全裸の実姉がいるわけですから、これから「近親相姦ライフ」を楽しんでいけばハッピーエンドなのですけど、そこにロリ化した世梨奈が「妹」として現れ、彼と「兄妹相姦」をします。
どうやら、ここは第三の世界(Cの世界)だったようです。
つまり、再会できたと思った衣吹も姉Cなわけで、しっちゃかめっちゃかになった物語は翌日に彼が神牙知Cと会話したところで唐突に終わります。
正直、個人的には消化不良な感じでしたね。
「第1話」で描かれていた姉と弟の「共感能力」も忘れられた設定になったし・・・
全4話でまとめるなら神牙知の存在はいらなかったし、神牙知を隠れヒロインにしたいのなら単行本一冊分くらいのボリュームは必要だったと思います。
設定がユニークだっただけに、ちょっともったいなかったですね。
次回は同じ本に収録されている『ファミリープラン』について述べる予定です。
パラレルワールドを移動する…っていうのはとっかかりとしては目新しいですが、風呂敷をたたまない上、肝心の『メガネ姉との初セックス』のシーンもありません。
SFっぽくしたいなら、宇宙船の中で2人だけ生き残った…とかのシチュエーションの方がまだ良いです。
作者には、こういう変化球は向いてなさそうなので、王道の近親ものを期待したいところです。