今回も となみさとし の単行本『妹(アタシ)とするの?』について述べたいと思います。
この本は前回紹介した『PRESENT』以外にも「兄妹相姦漫画」が5作品収録されています。
『SISTERLY』は主人公が「姉」と「妹」との「ダブル近親相姦」をするストーリーです。

特筆すべき内容は無いですが、軽いノリのハーレム系が好きな人は楽しめるかも。
『DOUBLE』も『SISTERLY』と同じような感じの「作品」です。

主人公が「幼なじみ」と「妹」とセックスしてしまいます。
『SAGA』は『PRESENT』と逆のパターンで、どんな男とセックスしてもイケない妹が登場します。

兄に強姦されて「禁断の快楽」に目覚める妹。
それまで兄に対して冷たかった妹が「近親相姦」によってメロメロになってしまうのがいいです。
ただ、「禁断の愛」と言っても「性欲」の占める割合が非常に大きいので、「恋愛感情」はあまり感じられません。
『GAME OVER』でも兄に対して態度が悪い妹が登場しますが、こちらの場合は「愛情の裏返し」といった感じです。

兄が他の女性とセックスする事に対して苛立ちを覚えている妹は、すでに「兄」を「異性」として意識し始めています。
それが「近親相姦」によって素直になり、最後は兄とラブラブな関係となるのです。
『兄妹(ふたり)暮らし』は、この本の中で一番好きな「作品」です。

両親が事故で亡くなって以来、兄が妹の「親代わり」になってきました。
こうした特殊な環境は普通の「兄妹」とは異なる非常に強い「家族愛」を生じさせ、この「作品」でも妹が兄に対して「尊敬」と「感謝」の念を抱いている様子が描かれています。
しかし、兄はそんな妹を「異性」として愛してしまった。
それでも彼は「良い兄」を演じてきましたが、妹が「彼氏」を連れてきた事によって「禁断の愛」が暴走し、妹を犯そうとしてしまうのです。
「・・なんで、どうしてこんな事するの?」
兄に無理やり押し倒されてキスをされた妹が問う。
「・・・今までずっとガマンしてた・・けどダメなんだ・・・そのうち みさきがどっか行っちまうと思うと、どうしようもなくなるんだ」
兄がずっと秘めてきた「禁断の想い」を叫ぶ。
「お前を誰にもわたしたくない!」
その言葉に驚く妹。
「兄妹のままじゃ いずれ一緒にいられなくなる・・だから・・・」
「ヒドイよ・・・そんな事言うなんて・・・」
みさきは涙を浮かべていた。
「お母さんたちが事故で死んじゃったから、お兄ちゃん高校やめて働いてくれて大学も諦めたのに、私には高校行かせてくれて、でも私はお兄ちゃんに何もしてあげれてない。だから、お兄ちゃんの望む事なら何でもしてあげたい・・・」
彼女は「妹」としての自分の「想い」を伝える。
「・・・でも・・こんな事・・・・私たち兄妹だよ」
「くっ」
妹の「正論」を受けた兄が背を向けた。
「・・ゴメン・・・」
自らの「狂った愛情」によって何よりも大切にしてきた「兄妹の関係」を壊してしまった兄。
「父さんたちじゃなく俺が死んでれば良かったんだ。そしたら、みさきをこんな風に傷つける事も苦労させる事もなかった」
「こんな事 言わないで。お兄ちゃんと一緒で幸せだよ」
「妹を襲うような兄だぞ!」
「・・・・」
自暴自棄になっている兄を悲しげに見つめる妹。
「いいよ、しよ」
兄を背中越しに抱き締めた妹が告げた。
「兄妹だけど、いいよね。誰にもバレなければ」
みさきは振り向いてくれた兄に笑顔を見せようとするが、流れる涙は止められなかった。
「2人だけの秘密にすれば。ホントだよ、お兄ちゃんのためなら何でもしてあげる」
「俺が悪かったから、もう泣くな!」
「家族愛」と「禁忌への意識」との狭間で苦しんでいる妹を抱き締める兄。
「いいの、私もずっとお兄ちゃんと一緒にいたいから。お兄ちゃんが私でいいなら」
「俺はみさきじゃなきゃダメなんだ」
たとえ「兄」が「変態」であっても妹の「家族愛」は変わりません。
これまで感じてきた兄の「家族愛」が本物である事を知っているから。
この世で「兄」だけが自分にとって「特別な存在」であったから。
愛する妹を犯し、膣内に射精した兄。
「・・みさき・・」
「ん?」
「まだ・・もっと・・・」
「だめだよ、仕事遅れちゃう・・・」
「近親相姦」に没頭して夜勤に遅れそうな兄を諭す妹。
「帰ってから、たくさんして」
「・・・・・」
「心配しないで、私はどこへも行かないよ」
結果的に「親代わり」としての役割は果たせなかった兄ですけど、これまでの苦労は並大抵のものではなかったと思われます。
本来はまだ親に保護される「子供」でいられたはずの時から、妹を保護する「大人」である事を強いられたのです。
その反動で妹の優しさに甘え過ぎてしまう事が懸念されますが、この妹なら上手く兄貴をリードしていくでしょう。
彼女が「禁断の快楽」に溺れて「家族愛」を見失わなければ。
ちなみに「あとがき」にも「兄妹相姦」のショート漫画が載っています。
絵柄的にもストーリー的にも「エロ漫画」としては少しインパクトに欠けるかも知れませんけど、独特の味がある「兄妹相姦漫画」を描く作家だと思いますね。
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